文字 拡大 標準
配色

テルミちゃんの知って得する知恵袋「AI搭載小型犬ロボット」

 SNSや動画配信サービスなどを視聴していると、意図せず動画広告が飛び込んできます。興味がなければスキップして、見ないのですが、かわいい犬や猫の動画、気になる商品の画像が流れると、つい見てしまうことはないでしょうか。

 

 動画配信サービスを見ていると、AIを搭載し学習する小型犬ロボットの広告が流れました。有名大学と総合電機メーカーが共同開発したというだけあって、本物そっくりの滑らかな動きと毛並みで、価格が4,500円と、とても安かったので、クレジットカード決済で購入申し込みをしました。10日ほどして商品が届き開封すると、動画広告のロボットとはあまりにもかけ離れた、子どものおもちゃのような粗悪なぬいぐるみが入っていました。返品しようと業者にメッセージアプリで連絡をしましたが、「配送料、通関費用などの経費は購入者負担なので全額返金はできない」という返事でした。

 

 生成AIの進歩で、本物の画像とフェイク画像を見分けることが難しくなっています。著名人のフェイク画像を使った投資詐欺の被害が深刻な問題になりましたが、今回の動画広告も、本物の犬の画像と、生成AIで作った犬の画像を巧みに組み合わせたフェイク画像のように見えました。また、本来、総合電機メーカーの製品であれば、ホームページやパンフレットに掲載されているはずですが、動画広告に出ていた商品の掲載はありません。実際、この総合電機メーカーは有名な犬型ロボットを数十万円で販売しています。現行品の機能を上回る高機能なロボットが、たった数千円で購入できるはずがありません。

 

 「わずか1秒で30畳の部屋の温度を20度下げるサーキュレーター」や、「車内に置くだけでマイクロ波があっという間に雪を溶かす装置」など、魔法のような商品が数千円という広告が氾濫しています。このような非現実的な広告をうのみにしないようにしましょう。インターネット通販を利用する場合は、「特定商取引法に基づく表記」のページを確認し、少しでも不自然な点があれば利用しないようにしましょう。

 

 契約トラブルで困った時は、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。

上部へ 戻る