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第12回 暗号資産への投資詐欺にご注意を!

 「億り人(おくりびと)」という言葉を聞いたことはありませんか。数年前、株式やFX、暗号資産などへ投資して1億円以上の利益を上げた人がそう呼ばれていました。当時、暗号資産は仮想通貨と呼ばれていて、若者がこぞって投資し仮想通貨バブルが起きたことも記憶に新しいところです。その一方で、この暗号資産に関する相談が増えています。

 

 マッチングアプリで中国人と知り合い、メッセージアプリでやり取りをしていると、「今なら未上場の暗号資産を安く購入することができる。上場後に高値になるのは確実だ」と暗号資産の購入を勧められました。その暗号資産は新型コロナウイルスの感染拡大防止に必要とされているグローバルな医療技術分野に関係するものであると聞き、将来性を確信し購入することを決めました。相手からの指示に従い、まず、国内のA取引所で120万円分の暗号資産Xを購入し、それを海外のB取引所で暗号資産Yに交換しました。相手の話では、暗号資産は3カ月間ロックされ、すぐには引き出すことができないが、3カ月を経過すると自由に運用できるとのことでした。相談者は、暗号資産購入後は定期的にB取引所のサイトをチェックしていましたが、ある日突然、B取引所のサイトを開くことができなくなり、それと同じタイミングで投資を勧めた中国人とも連絡がとれなくなってしまいました。

 

 最近、こうしたSNSやマッチングアプリで知り合った人に勧誘されて投資したという相談事例が増えています。SNSやマッチングアプリの利用者の中には、詐欺的な行為を目的とした人物がいる可能性があります。面識のない相手のもうけ話を安易に信用してはいけません。また、暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が義務付けられています。暗号資産を購入する場合は、必ず、購入先が登録業者かどうかを確認しましょう。
そもそも投資にはリスクが伴うものです。「安全」「絶対に損はしない」などといったあまりにうまい話を持ちかけられた場合は、勧誘の時点で信ぴょう性を疑い、特に注意深く対応しましょう。

 

 おかしいな、困ったなと思ったら、消費者ホットライン「☎188」(いやや)に早めにご相談ください。

青森県消費生活センター 土日祝日も相談受付中! 017-722-3343

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