【相談】ネットでサーキュレーターを購入する前にお読みください
【事例】
動画配信サービスを視聴していると「1秒で部屋の温度を下げる」「室温が20度ダウン」という扇風機型サーキュレーターの広告が流れた。代金は7,876円で、代引き配達を指定して購入申込をした。広告の画像では家庭用の扇風機ほどの大きさに見えたが、実際に届いた商品は、携帯型扇風機を少し大きくしたくらいの大きさで、色は白を注文したのに、黒が届いた。広告画面をタップして購入したため、販売店の情報は何もなかったので、送り状に記載されていた返品センターに電話をした。しかし、何度電話をしても話し中でつながらない。返品して、返金してもらいたい。
(50代 男性)
<センターの対応>
消費生活センターから、唯一の手がかりとなる返品センターに複数日に渡り、何度も電話をしたところ、ようやく電話がつながりました。相談の内容を伝えたところ、返品を受け付けることになり、後日、商品が引き取られ、現金書留による返金を希望したことから、手数料700円は相談者負担となり、手数料を除く金額が返金されて終了となりました。
<アドバイス>
令和7年6月以降、ネット通販で購入したサーキュレーターに関するトラブルが急増しています。いずれも、SNSの広告を見て購入したが、広告と異なり首振り機能がない、リモコンが付属していない、広告の画像より小さい、電源が入らないなど製品そのものに問題があるケースが多くなっています。中には、国内の生活家電メーカーの正規品で、有名大学の最新省エネ技術を搭載していると謳う広告を信用して購入したという事例も複数ありました。事例の広告では、「1秒で部屋の温度を下げる」「室温が20度ダウン」などと、常識的に考えてありえない性能を謳っています。1台だと6,500円の商品を2台購入すれば11,000円でお得になるなどという広告を見て複数台購入する事例も少なくありません。また、広告から商品の注文画面に直結しているようで、ショップの情報を知っている人はほんの一握りでした。
また、多くのケースでは「〇〇返品センター」の名称が送付状に記載されています。相談者はもちろん、消費生活センターから電話をしても、なかなか電話がつながらず、センターでも対応に苦慮しているところです。
熱中症対策としてエアコンの稼働に加え、冷房効率を上げるため、サーキュレーターの導入を推奨する情報も多く、需要が高まっているように見受けられますが、ネット上に氾濫する商品広告をうのみにすると無用なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
注文する前に、信頼できるショップなのか情報収集し、商品説明に矛盾はないか、解約・返品の規定はあるのか、「特定商取引法に基づく表記」のページにそれらがきちんと明記されているか必ず確認しトラブルを未然に防ぎましょう。「特定商取引法に基づく表記」は表示することが法律で義務付けられていますので、このページがないECサイトとは取引をしないようにしましょう。もし、メーカーの正規品と称しているのであれば、メーカーの公式ホームページで商品内容を確認しましょう。
もし、トラブルに遭ってしまったら、早めに消費者ホットライン☎(局番なし)188に相談してください。
トラブルを防ぐためのチェックポイント
☞高性能を謳っているSNSの広告をうのみにしない。
☞「2台買えばお得」など、「お得」という言葉に惑わされない。
☞注文前に必ず「特定商取引法に基づく表記」のページを確認する。このページがない
ECサイトからは購入しない。