テルミちゃんの知って得する知恵袋「5月は消費者月間です」
消費者保護基本法(消費者基本法の前身)が1968年5月に施行されてから20周年を迎えたことを機に、1988年から毎年5月が消費者月間とされました。今年の消費者月間統一テーマは、「デジタル時代に求められる消費者力とは」です。
デジタル化やAI等の技術の進展し生活が便利になる一方で、リスクも多様化しています。そうしたデジタル時代において、わたしたちが安全・安心かつ豊かな消費生活を送るために、今、求められる「消費者力」とはどのようなものでしょうか。
2023年1月から12月までの県内の特殊詐欺の認知件数は、過去最悪の97件、被害額は3億円を超えました。手口としては、インターネット上で行われる詐欺が急増し、電話によるオレオレ詐欺やはがきによる架空料金請求詐欺などのアナログタイプは減少しています。実際、2023年度に県の消費生活センターに寄せられた相談のうち、約4分の1がインターネット上の契約に関わる相談でした。
このように増加するインターネット詐欺の中で、特にフィッシング詐欺(大手通信会社を名乗るメールやSMSに記載されたURLから偽サイトに誘導し、誘導先のサイトでIDやパスワードなど個人情報を入力させて、その情報を盗み取る手口)の被害が後を絶ちません。
また、投資詐欺(SNSで知り合い、一定の時間をかけて親しくなったところで投資話を持ち掛けて送金させ、あたかも利益が上がっているように巧妙なアプリを仕込んでお金を騙しとる手口)も昨年から深刻さを増しています。
このような被害に遭わないためには、デジタルサービスの仕組みやそのリスクを理解して、情報に対する批判的思考力や適切に情報を収集・発信する力を常に更新していくこと、そして「気づく力、断る力、相談する力」を高めていくことがとても重要です。
デジタルと聞いただけで苦手意識を持つ方もいるかもしれません。得意な人もそうでない人も等しくデジタル化のメリットを最大限享受し、安全・安心な消費生活を送るため、デジタル時代を生き抜く消費者力を身に付けましょう。その過程で、思わぬトラブルに巻き込まれそうになった時は、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。